どうしたら、ハートでつながれるの？
Love Coach Cardsは、ひとりのお母さんの「息子と気持ちを通わせたい」という強い願いから生まれました。
Love Smart Cardsの開発者、Katrina Vaillancourt（カトリーナ）さんには、離婚した元夫との間に10歳の男の子がいました。その子は元夫のもとで暮らすことになったので、カトリーナは、何年もの間、彼とほとんど会うことができませんでした。ときどき彼女のもとを訪れて過ごす時間も「ママなんか大っ嫌いだ！」と激しく怒りをぶつけられるばかりで、まともに会話をすることができませんでした。
コミュニケーションのパラダイム・シフト – NVCとの出逢い
カトリーナは、なんとかして息子とこころを通わせたいと切実に願っていました。そして、そんな折にNVC（非暴力コミュニケーション／共感的コミュニケーション）に出逢ったのです。
こころの声に耳を傾けることで、その人の本当に大切に思っていることに気づき、そこからつながりをつくっていく。そんなNVCのコミュニケーションに、カトリーナは大きな希望を抱きました。そして早速、息子との会話にそれを応用しようと思いましたが、多感な子どもは、”今までと違う変わった話し方”をされることに敏感で、かえって警戒心を高めることになってしまいました。
“共感的なつながり”を育む自然な方法とは？
どうしたら、NVCの持つ豊かな共感の質を、息子とわかちあえるだろう…。
カトリーナは、息子との会話に役立てられる方法がないだろうかと考えました。そして、NVCやヴァーチューズ・プロジェクト（52の美徳）、ポジティブ心理学などさまざまな学びから着想を得て、Love Smart Cardsをつくりました。
カードをぱらぱらとめくりながら会話をすることで、気持ちやニーズの表現がぐっと楽になる。”何を言おうか考える”というところから、”こころにピンとくる表現に出会っていく”という感覚でコミュニケーションしてみたら、NVCを知っていてもいなくても、”大切なこと”に意識を向けたコミュニケーションができそうな気がする—。
カードを使った20分の会話が、すべてを変えた
カードを手に、カトリーナは息子に「これを一緒にやってみてくれない？」と尋ねました。「xxが起こった時、どんな気持ちだった？」「そのとき、大切にしていたものはなんだったのかな？」。カードをめくりながら会話を重ねていくうちに、カトリーナと息子の関係は激変しました。「本当はこれが大事だったんだ」「お母さんはこれを大切にしているの？」….. いつの間にかふたりは、自然とそんな言葉を交しあっていたのです。大切にしている気持ちが受けとめられ、理解されたという感覚。気がつくと、ふたりはともに涙を流していました。
6ヶ月もの間言葉を交わすことも難しかったのに、カードをめくって会話したほんの20分ほどの時間で、こんなに関係が変わるなんて…！カトリーナは、ハートの持つ力、共感の力を改めて深く感じました。そして、Love Smart Cards™️をワークショップやコーチングとともに伝える活動を始めました。
社会貢献性が高評価 – 教育・家庭・さまざまな現場へ-
Love Smart Cardsは、親子や夫婦、家族やコミュニティなどあらゆる関係性の現場に役立つものとして、そして、EQ（感情的知性）を育むものとして多くの人たちに歓迎されました。
そして、その教育的効果や社会性が高く評価され、2017年にはDr Toy’s Awardsを受賞（全体トップ100中31位、社会的責任（Socially Responsible）部門でTop6）しました。
現在はLove Coach Academyを設立し、Love Smart Cardsマスターコーチとして、北米を中心に各地の学校やコミュニティにLove Smart Cardsを伝えています。
開発者のKatrina Vaillancourtさん
